Gyosei日記[中等部]

各学年、「人権LHR」を行いました。

2014.02.13

 全学年で人権LHRを実施し、それぞれのテーマに添って1年間学んできた内容について「総まとめ」が行われました。

 

<1年生> 

 1年生は、5、6限を利用していじめをテーマとした「青い鳥」という映画を鑑賞しました。

「いじめ」によって自殺未遂の末転校した生徒、心に罪悪感を持ちながらも忘れようとするクラスメートや大人達、そして、「いじめ」を忘れようとうする者に「いじめ」とは、「責任」とはということを問いかける吃音の臨時教員。

中1の生徒たちにとっては少々重い内容であったにも関わらず、時間が経つにつれ、映画にどんどん引き込まれている様子がどのクラスでも見られました。

    

鑑賞後には全員、ワークシートに取り組み、感想文を書きました。

どの生徒もワークシートいっぱいに自分の思いを綴ってくれていました。

 

その中で特に生徒の多くが感想文に書いていたのが、映画の中でのいじめの構造です。

映画では、いじめられている生徒が本当に苦しんでいることに誰も気づきませんでした。いや、気づかない振りをしていたのかもしれません。

吃音の先生の話し方を笑ってからかったり、「いじってあげている」という盾を掲げ、実は傷ついている生徒の言葉を受け止められない生徒達の状況が映画の中では見られました。

 

以下は本校生徒が書いた感想文の抜粋です。

 

・「この映画を見て深く感じたことは、自分の行動を見直すことです。」

・「人権の授業って何でするのかと思って今まで受けてきましたが、この映画を見て、人権の授業は絶対必要だと思いました。」

・「人が苦しんでいることに気づかず、苦しんでいる人の声を聞こうとしないのがいじめであるという言葉が心に残りました。」

・「うわべだけで「いじめはやめよう」などと言っても誰の心には響かないと思いました。いじめがなぜいけないのかということを一人ひとりがしっかり考え   

 なければいじめはなくならないと思いました。」 

・「いじめは誰が悪いというものではなく、被害者以外のそこにいる全員が悪いのだということがよくわかりました。」

 

皆さんの感想文から、今回の人権LHRがそれぞれの心に深く響いたことがうかがえました。今日抱いた気持ちを決して忘れないでくださいね。

 

<2年生>

 2年生では、「障がい者問題」についてのまとめを行いました。

最初に障がいを持っている人たちは生活の中でどんなことに不便を感じているのかを考え、視覚障害・聴覚障害など障がいによって不便を感じる部分にも違いがあることを確認しました。

 

 

  このような不便さを解消するため、また、年齢などに関わらず、すべての人が、より便利に、より快適に生活できるように共用品(アクセシブル・デザイン)やユニバーサル・デザインの商品を紹介しました。例えば、シャンプーとリンスの区別を手触りで判断できるようにシャンプーのボトルの側面にはギザギザがついていたり、牛乳パックには他の種類の飲料水と区別できるように屋根部に「切り欠き」がついていたり、右利き左利きに関係なく楽しめるように、トランプの4隅に数字が入っていたりするなど様々な工夫がなされている商品を実際に見ました。

  

 

  

 

 物理的な環境づくりも大切ですが、一番大切なのは心のバリアフリーです。障がいの有無に関係なく、困った人がいれば、助けようという「思いやりの心」や「一人ひとりを大切にする心」を持つことが必要であり、行動していくことが大事であるということを今日の授業を通じて再認識してくれればと思います。

 

<3年生>

 3年生は、中学校生活で最後の人権LHRということで、今年度学んできたことを中心に3年間の総まとめをしました。

 1年生では「いじめについて」、2年生では「障がい者問題について」、3年生は「ネット社会と人権」について学んできました。それぞれ全く違うことを学んだように思えますが、『相手を思いやる』という共通のメッセージがそこにはありました。思いやりの気持ちがないと、相手を傷つけてしまったり、悲しませてしまったりします。そのことを生徒たちもしっかりと理解してくれたと思います。中等部を卒業しても思いやりの心を持って日々の生活を送ってくれることを願っています。

    

授業の最後に、「相手を思いやるために何ができるか」を真剣に考えながら、

ワークシートに記入していきました。

 

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