ジョン・プリティキン氏の講演会がありました。
2015.06.08
今日は特別講演会としてジョン・プリティキンさんをお招きし、中等部と高校1年生対象に講演をしていただきました。
ジョン・プリティキンさんは、2009年版のギネスブックに名前が登録されている方で、フライパンを素手で新聞紙のように巻いて筒にしてしまうという怪力の持ち主です。
プリティキンさんが登場すると、あまりの大きさに会場中からどよめきが起きました。
講演ではまず彼の怪力ぶりを示すパフォーマンスがありました。
フライパンやバットが本物かどうかを確認するために生徒が数人舞台に呼ばれたり、鉄の棒ごと持ち上げて回転させるために女子生徒が呼ばれたり、パフォーマンスは大いに盛り上がりました。
しかし、それらのパフォーマンスにはあるメッセージが込められていました。
プリティキンさんが「ある少年」の話として話し始めた内容を聞き始めると、先ほどまでパフォーマンスで盛り上がっていた生徒達は水を打ったように静かになりました。
幼い頃から障害を持ち、読み書きが上手にできなかった少年の話です。6歳の頃から学校で「いじめ」を受け続け、ある教師からは「何もできない生徒」と罵倒され、誰にも助けてもらえない状況にずっと苦しみ続けました。
しかし、転機は高校時代にやってきました。その頃出会ったある先生は、それまで彼が出会ってきた多くの人のように、彼をさげすむような言葉を掛けることなく懇切丁寧に指導をし、少年は大学進学まで果たすことができました。
「君を誇りに思う」という言葉もその先生に掛けてもらえ、少年は自分に自信を持てるようになったそうです。
そして、最後に「ある少年」が実はプリティキンさんご本人のことであったという事実が告げられました。プリティキンさんが声を詰まらせると、会場中から自然と拍手が沸き起こりました。
「今、つらい思いをしている人、表面上は明るく振る舞っているけど、内面にはつらいことを抱えている人、私よりもつらい体験をしている人。私はそのつらさに寄り添います。でもあなたは特別な人です。皆さんは一人ひとりが特別です。だから絶対に諦めないでください」と生徒へ訴えかけるプリティキン氏のスピーチに生徒全員心を打たれている様子でした。
今日の講演会が良い転機となる生徒がひとりでも多くいてくれることをプリティキンさんも望んでいらっしゃることと思います。
我々はみんなスペシャルな人間。自分のことをだめな人間、できない人間と思ってしまうとき、今日のプリティキンさんの講演を思い出せるといいですね。
プリティキンさん、本日はすばらしい講演をありがとうございました。